慶應義塾大医学医学部

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研究現場から -アクアフォトミクス開発者 神戸大学ツェンコヴァ教授-

「生命をめぐる水」のテーマのひとつは“アクアフォトミクス”。光を使って水分子の状態を解析する新しい分野です。神戸大学のツェンコヴァ ルミアナ教授が“水は分子の鏡 water as molecular mirror”というコンセプトでアクアフォトミクスを提唱したのは2005年。それ以来、アクアフォトミクスは乳牛の健康・栄養状態の診断や、ジャイアントパンダの排卵日の検出など様々な生体計測に活用され、水のサイエンスの新しい世界を切り拓いてきました。
先日は慶應大学にてアクアフォトミクステーマに関する研究討論会が開催されました。ツェンコヴァ教授も「生命をめぐる水」プロジェクトの共同研究者として出席。テーマ担当者の進捗報告に対して、「この波長の光ではサンプルの特徴が現れていないか?」といったアクアフォトミクス開発者ならではの鋭い質問を投げかけ、白熱した議論となりました。
体内を流れる水をアクアフォトミクスで分析すると、何が見えてくるか。水分子の振る舞いを光で捉えて健康との関係性を明らかにすることを目標に、テーマ担当者一同、今日も光と水の解析を続けています。
(執筆:沼田)

ツェンコヴァ ルミアナ教授
神戸大学のアクアフォトミクス研究チーム

[文責:水間]